ゲームとメディアアートのための C++ ライブラリ「Siv3D」のこれまでとこれから

C++ Advent Calendar 2013 および Siv3D Advent Calendar 2013, 13 日目の記事です。

「Siv3D」 は C++ で楽しく簡単にゲームやメディアアートを作ることを目的としたライブラリです。2008 年から開発を始め、2012 年に α 版を公開、今年 9 月には IPA 未踏事業に採択 され、開発を加速しています。

設計方針

C++ の先進的な機能を取り入れ、コードの読みやすさ・書きやすさと、パフォーマンス、機能性を重視しています。
最新版の Siv3D December 2013 は 10 月にリリースされたばかりの Visual Studio 2013 に対応し、ライブラリからチュートリアル、リファレンスのすべてが現代的な C++ で書かれています。(最新の C++ の機能について知りたい方は こちら

サンプル [1/6]

# include <Siv3D.hpp>

void Main()
{
	const Font font(30);

	while (System::Update())
	{
		Circle(Mouse::Pos(), 100).draw();

		font.draw(Format(Mouse::Pos()), 50, 200, Palette::Orange);
	}
}

サンプル [2/6]

# include <Siv3D.hpp>

void Main()
{
	const Texture texture(L"Example/Windmill.png");

	while (System::Update())
	{
		// 位置 (100,50) にテクスチャを描く
		texture.draw(100, 50);
	}
}

サンプル [3/6]

# include <Siv3D.hpp>

void Main()
{
	Image image{ 640, 480, Palette::White };

	DynamicTexture texture{ image };

	while (System::Update())
	{
		if (Input::MouseL.pressed)
		{
			const Point pos = Input::MouseL.clicked ?
				Mouse::Pos() : Mouse::PreviousPos();

			Line(pos, Mouse::Pos()).write(image, 8, Palette::Blue);

			texture.fill(image);
		}

		texture.draw();
	}
}

サンプル [4/6]


Point, Rect, Circle, Line, Triangle, Quad, Polygon 等さまざまな図形同士であたり判定ができます。

# include <Siv3D.hpp>

void Main()
{
	const Rect rect(20, 20, 200, 100);

	const Circle circle(150, 300, 100);

	const Polygon star
	{
		{ 430, 100 }, { 470, 240 },
		{ 610, 240 }, { 505, 325 },
		{ 545, 460 }, { 430, 380 },
		{ 315, 460 }, { 355, 325 },
		{ 250, 240 }, { 390, 240 }
	};

	while (System::Update())
	{
		const Circle player(Mouse::Pos(), 30);

		const bool r = player.intersects(rect);

		const bool c = player.intersects(circle);

		const bool s = player.intersects(star);

		rect.draw(r ? Palette::Red : Palette::Yellow);

		circle.draw(c ? Palette::Red : Palette::Yellow);

		star.draw(s ? Palette::Red : Palette::Yellow);

		player.draw();
	}
}

サンプル [5/6]

# include <Siv3D.hpp>

void Main()
{
	if (!Kinect::IsConnected())
	{
		return; // Kinect の接続チェック
	}

	if (!Kinect::Start())
	{
		return; // Kinect の起動
	}

	DynamicTexture texture;

	optional<Skelton> skelton;

	while (System::Update())
	{
		if (Kinect::HasNewDepth())
		{
			Kinect::GetDepthTexture(texture);
		}

		if (const auto s = Kinect::GetSkelton())
		{
			skelton = s.get();
		}

		texture.draw();

		if (skelton)
		{
			for (const Vec2& p : skelton.get().screenPositions)
			{
				Circle(p, 10).draw();
			}
		}
	}
}

サンプル [6/6]


83 行の C++ プログラムで音楽プレイヤーを作ることができます。
コードは Qiita | Siv3D で音楽プレイヤーを作る で紹介しています。

ダウンロードして 3 秒で始められる

Visual Studio 2013 をインストールしていれば、Siv3D のインストーラを実行するだけで、すぐに開発を始めることができます。
▼ Visual Studio の「新しいプロジェクト」メニューに項目が追加される

使い方を学ぶ

入門サイト 「Play Siv3D!」 では Siv3D のチュートリアル、リファレンスなどのコードサンプルを 200 以上用意しています。
まだ準備中の部分もありますが、2014 年春までには一通りのドキュメントを完成させる予定です。

ゲーム開発で使われる Siv3D


Siv3D を使って制作したゲームが サークル WCE で公開 されています。
今年の冬コミでも 7 つの新作ゲームが販売される予定です。
そのほかデジゲー博や、ニコニコ動画 でも Siv3D を利用した作品が登場しています。

今後のアップデート

今月末のアップデートでは以下の機能を追加する予定です。
・3D 描画を正式機能に格上げ、サンプルを追加

・手書き文字認識

・GIF 画像保存時にディザリングの有無の指定
・GUI にラジオボタンを追加

2014 年には
・3D グラフィックスの強化

・物理エンジンとの連動
・スクリプト対応
・マルチプラットフォーム対応(Mac OS X, Android)
などのアップデートを予定しています。

Siv3D のこれから

国内では HSP や DX ライブラリの後継になり、海外の C++ プログラマやプログラミング入門者にも使ってもらえるライブラリを目指しています。
Siv3D を使って初めてプログラミングをする世界中の子どもたちに「プログラミングってこんなに面白いんだ!」「C++ ってすげー!」と思ってもらうのが夢です。

Siv3D のダウンロード

ダウンロードからサンプル実行までの手順を Play Siv3D! | Siv3D を使う準備 で紹介しています。Enjoy Siv3D!


明日の C++ Advent Calendar は @USAGI_WRP さんです。よろしくお願いします!
Siv3D Advent Calendar は引き続き 14 日連続で僕がお送りします。